事例紹介~スペシャルインタビュー~

残業ありきの業務体系を徹底改革!実践1ヶ月でチームの残業0を達成


KDDI株式会社

ソリューション推進本部 ソリューション7部1グループ 1グループリーダー 水本 政宏 様
ソリューション推進本部 プロダクト推進部 アーキテクトグループ チームリーダー 課長補佐 佐野 嘉男 様
設立
昭和59年6月1日
資本金
141,852,000,000円
従業員数
35,032名(連結ベース)
事業内容
  1. 移動通信事業
  2. 固定通信事業
  3. インターネット関連事業
  4. 情報通信エンジニアリング事業
  5. ネットワーク建設・運用・保守事業 など
URL
http://www.kddi.com/

事例のポイント

  • メンバーの意識・業務フローの両面から残業削減に取り組む。
  • 1日2回の介入で、部下に報告する習慣ができる。
  • 「コミットメントリスト」によりメンバーが切磋琢磨するように。
  • 1チームの取り組みが5チーム全体に普及。部門で残業0を達成。

壁マネジメントを導入する前、どのような問題が起こっていましたか?

佐野様:我々のチームは海外のパートナーに見積もりを依頼する業務を担っていました。
相手先が海外ということで、時差の問題から残業が恒常化していました。
例えば、こちらが朝9時にメールを送っても、現地の始業時間になってから相手先が確認するため、返信は18時。その内容を反映する作業をそれから行うとなると、時間外で対応するしかない状況でした。
また、海外の企業向けに通信機器等を導入する見積もりのため、お客様に提出してからの検討期間が1年ということがザラで、その間の為替を考慮するなど、作成にかかる工数が多くかかってしまい、お客様への見積もり提出期限を厳守できていない状況でした。

水本様:見積もりチームは他チームから見ても、夜遅くまで残業している印象がありました。皆、頑張って仕事をしているが、それにしても残りすぎている。そこでヒアリングを重ねたところ、営業やSEから急な見積り依頼が多いことが判明しました。平気で夜の19時・20時に見積り依頼をし、見積もりチームはそれらを当日中に対応している。
そして営業やSEは見積もりチームが遅くまで仕事をしていることを見越して、夜依頼をしてくるという悪循環に陥っていました。
「それはおかしい!」と感じ、真剣に残業削減に取り組もうと動き出したのがはじまりです。

どのようなきっかけで「壁マネジャー」養成コースを受講されたのですか?

水本様:(残業削減に取り組もうとした)当時、ちょうど横山さんの書籍きっかけにSAと繋がりができ、様々な案内をいただきました。その中でも、「絶対達成」チームビルディング講座(「壁マネジャー」養成コースの前身。2016年9月をもって終了。)に興味をもちました。当時は自分が受講しようとスケジュールを考えていましたが、良い機会なので見積もりチームのリーダーである佐野さんを送り出しました。

「壁マネジャー」養成コースは厳しいという噂がありますが……。

佐野様:水本さんより、「行けなくなったからよろしく!」と言われコースを受講したため、厳しいといった事前情報は伺っていませんでした。ある程度は覚悟していましたが、良い意味で裏切られたと思います。
これまでいろんな研修を受ける機会がありましたが、セミナー会場に机がない研修ははじめてです。半円形に並べられている椅子に座り、「これから何が起こるのだろう」と想像しましたが、想像がつかない。そこに山北先生の「よろしくお願いします!」の第一声。会場の空気がピリっと引き締まりました。

壁マネジメントに取り組まれていかがでしたか?

組織で壁マネジメントを実践する際、反発や苦労はありましたか。

佐野様:今まで残業ありきで業務を進めており、メンバーも「海外案件だから仕方がない」と勝手な思い込みをもっていました。メンバーの内3名がチームでの業務とは別に各自の業務を担っていたため、チーム全体で見ると業務が多岐に渡っている状況で、それぞれが個人プレーで業務を行っている状況でした。

水本様:壁マネジメント実践中は2人でミーティングを重ねました。佐野さんが優しい性格なので、部下にしっかり言うべきことを言うのですが、部下レベルでは営業やSEからの急な依頼をせき止められず、「今日中に」「明日中に」と言われ対応せざるを得ない状況でした。「17時以降依頼をする場合は自分の承認を得るように」などとルール決めすることでその状況は改善され、部下自身も動きやすくなったと感じています。

山北:見積り依頼のフロー変更など仕組みも変えながら介入し、部署全体の習慣を変えていかれたのですね。

何がきっかけで部下の行動が変わりましたか。

佐野様「会話」です。部下に指示をして、任せきりではだめで、こちらからひとりひとりに状況の確認(介入)を行うことを心掛けたことがきっかけだと思います。
今までは、部下からの報告を待っていたのですが、壁マネジメントをはじめ、それではマズいと感じました。毎日、部下に状況確認を行ったことで、徐々に部下が自主的に報告を行うようになりました。
(効果が)一番大きかったものは、研修で紹介いただいた「コミットメントリスト」です。
全メンバーの作業状況・作業時間を見える化したことで、「あの人はこれだけ成果を上げ、定時で帰っている」「あの人は作業状況の進捗の割に、時間外労働が多い」など各メンバーが把握するようになり、メンバー間で切磋琢磨するようになりました。コミットメントリストについても必ず方針を明確にするなど心掛けたことで、チームに定着したと感じています。

山北:あの頃は1日2回介入し、取り組みから1ヶ月程度でイレギュラー対応以外は残業0を実現されていましたね。

佐野様:そうですね。今でも残業0は継続できています。

水本様:当時、5つのチームを統率していましたが、見積もりチームが残業0を達成してくれたのでで、残りの4チームもイレギュラー対応以外は残業0を実現できました。この状況は1年間継続できています。その取り組みの筆頭となったのが、佐野さんです。

残業削減以外に効果はありましたか。

佐野様:海外見積もりの納期を厳守できるようになったことです。壁マネジメントを行ったことで、各メンバーが業務の優先順位付けをできるようになったことが大きいと思います。

水本様:これまで「納期が明日だから、そろそろ取り掛かろう」という意識だったが、「残業できないから、早めに取り掛かろう」と各メンバーが考えるようになり、前もって行動できるようになったと感じています。

今でも、壁マネジメントの取り組みは続いていますか。

佐野様:組織は変わってしまいましたが、残業0と見積もりの納期厳守は守られています。

水本様:このチームは文化として根付いたので、今後も変わらないと思います。その後、チームの人数が減少しましたが、イレギュラーを除き残業0を継続できています。

壁マネジメントに取り組んで良かった点を教えてください。

佐野様一番は「挨拶」ですね。研修でもそうでしたが、挨拶をすることで「場」がつくれます。最初は照れくさかったのですが、最後は挨拶が習慣化していました。
「場」をつくることで、チームの空気が変わり自分自身が話しやすくなります。そうすると部下も聞く姿勢ができ、指示や介入・フィードバックをより効果的に行うことができます。

山北:他の受講者が部下への介入に悩まれる1ヶ月目で、圧倒的な成果を出されていましたね。講義の休憩中も他の受講者が佐野さんにアドバイスを求めていたと記憶しています。

水本様:佐野さんには、チームリーダーとして「残業削減」の取り組みを中心に担ってもらっていましたが、それに加え、企業文化や組織人としての考え方、社会人としての在り方を部署全体に普及するリーダーになってもらいました。
当時100名強の部署であったが、皆の前で話す際に元気よく「挨拶」し、「場」の空気づくりを行ってくれていた。これまでは1チームのリーダーという視点であったが、より上の視点で組織をリードしていくようになったな、と感じています。

担当コンサルタントの印象を教えてください。

佐野様:非常に話しやすい、相談しやすいと感じていました。講義の休憩中も相談にのっていただき、親身に対応してくださりました。また、教え方がとても特殊なのですが、とても頭に入りやすく、今でも講義の内容を鮮明に思い出せます。

担当コンサルタント

山北 陽平

「壁マネジメント」プログラムの開発者。
現場の中でつくり出した「壁マネジメント」のノウハウは、受講者の9割が設定した問題を解決するという圧倒的な成果を出しており、同社のプログラムでNO.1の人気を誇る。とことん結果にこだわった指導スタイルは、多くの経営者、マネジャーから絶大な評価を得ている。その指導は年間200日、1000時間を超え、指導対象ビジネスパーソンは年に3000人にのぼる。さまざまな組織の行動変革を実現するコンサルティングを展開。コンサルティング実施企業からのリピートオーダーが絶えない。

マネジャーの上司の評価

壁マネジメントでの取り組みを通じ、マネジャーとしての視点が1つ上がったと思います。これまでは1チームのリーダーという視点でしたが、より上の視点で組織をリードしていくようになったな、と感じています。また残業削減の取り組みは、チームに文化として根付いたため、「壁マネジャー」養成コース終了後もしっかりと継続できています。(佐野様の上司:水本様)